ブログは子供に人生を教える

takeixxx2005-10-25

ブログが出現した事によって、変わりつつあるモノは多い。例えば、友人同士の相互理解、ニュースの伝播の仕方、マーケティング、社内情報共有のあり方などにはすでに影響を与えている。俺は、それだけでなく、ブログは子供に人生を教える役も果たすだろうと予想している。
 
今まで、子供に人生を教える役をしていたのは、TV、本、両親や教師、友達との会話であった。TVや本はフィクション、両親や教師の話も、実はフィルターのかかったフィクション、良く言ってもせいぜい「脚色を加えた回顧録」である。しかし、これからの子供は、ブログを辿れば何万人もの人間の「人生生データ」を得ることができるようになる。人々が何をどんなふうに悩んで、どんなふうに解決してきたのか分かる。どん底を這いずり回った人間が、今、こうして幸せに生きているという事も手にとるように分かる。それが自分の親だったりしたら、余計である。自分の親の自叙伝を目にするなんて事は、一部の有名人の子供でもない限りは今まで無かった事だ。
 
人生には、良い時期も悪い時期もある。まさに「禍福は糾える縄のごとし」。そんな事も、今までのような「お話」の世界でなく、身近な人間を手本に明確にイメージできるようになるのだ。縁側でぼけっと座っているおじいさんが、実は、子供のころは貧困に喘いでいて、いじめに会って自殺しそうになった事もあったが、その後バリバリのビジネスマンになり、世界をまたにかけて大活躍した人だなんて事も簡単に分かる世の中になる。子供が人生をイメージする上で、これは非常に大きいことだと思う。私達の時代より、生き方に対する知恵が深い人間ができるのではないだろうか。
 
それになにより大きいのが、親が自分をどんなに愛していたかも、手に取るように分かるようになるという事だ。今までは、親は改めてそんな事を話はしないし、子供も知ろうとはしない。しかし、これからはそれがブログに書いてあるのだ。誰もが、若かりし頃の両親の気持ちを感じる事ができるようになる。これからの子供は、親の愛・苦労を知っている分だけ、親を敬愛できるようになり、家族愛が深まるはずだ。
いやむしろ、そうなって欲しいと思う。切にそう願うのである。