3Dプリンターで世界はどう変わるか


前回のつづき。
3Dプリンターで世界はどう変わっていくのだろうか?


3Dプリンターが普及すれば、金型を起こす必要なくなり小ロットの生産が安価に可能になるので、一品物の立体物が商業ベースに乗るようになると思う。印刷業界でオンデマンド印刷が果たした役割を、3Dプリンターが果たしそう。


オーダーメイド製品は将来的にかなり安くなるのではないか。例えば、ユーザー各人に合わせた義手・義足、入れ歯や差し歯、メガネフレームなどは、安く早く作れるようになるだろう。メガネ屋の店頭に3Dプリンターを置いておけば良い。その人にあったフレームをその場で作れたりして、とても便利。「気に入ったフレームが出来上がるまでは、料金はいりません。」なんていうビジネスモデルも成り立つかも。


それから、少なくとも、フィギュアおたくは泣いて喜ぶことになるかも!?(笑)小ロットのオンデマンド生産が可能になるので、フィギュアメーカーは造形データを多種類取り揃えても、コストもリスクも高まらなくなる。したがって、製品のバリエーションは拡がる。場合によっては、3次元データを自動生成できるツールを用意し、ユーザーに3次元データを作らせれば良い。例えば、メーカーはアニメキャラ等の3次元モデルをネット上に置いておき、ユーザーはそれを好きなポーズに動かしてその3次元データを得る。それをプリントアウトすれば、世界で一つだけのフィギュアができあがり。


3Dプリンターは、データ通信さえできればユーザー側でモノを生産できる。したがって、物流を変える可能性もあると思う。現在は、素材も製法もチャチなので、製品のモックアップを生産する程度にしか使えないようだが、技術革新によって樹脂の射出成形の代替ぐらいには育っていくだろう。そしたら、プラスチック製品の物流は崩れるのでは?メーカーが大量生産し、卸や小売を通してエンドユーザーに売る必要はない。メーカーのHPからエンドユーザーが直接データを購入し、家庭の3Dプリンターでプリントアウト。そういう世界になるかもしれないなぁ。