企業は正直化に向かってる!?

 
ウソにならないようなウソ。
法律に抵触しないようなズル。
 
ビジネスでは、そんなものは日常茶飯事なんだろうと思ってました。
確かに、昔はそうだったのかもしれません。
しかし、最近は企業が正直化に向かっているような気がします。
 
先日、医療機器産業連合会の講習会に行ってきました。
「法律に触れないことは当たり前。
これからは、倫理に触れないようにする。」
そんなことが主張されていました。

近年、法律には触れないが、倫理的に問題となる行為に対して、社会が制裁を加えることが多くなってきました。ライブドア村上ファンドしかり、ホワイトバンドもそうでしょうか。また、企業が不祥事を起こしてしまったとき、それを隠した企業は評価を下げ、積極的に開示して、問題解決に尽力した企業は逆に評価を上げるような事例もチラホラ出てきています。
 
企業に対して個人の力が強くなったことによって、
企業は個人に監視され裁かれるようになってきました。
たとえ一時は悪事をごまかせたとしても、将来、経済的損失をこうむるリスクが非常に高くなったのです。
今の企業は、そのリスクを避ける動きに出ています。 
エンロン事件あたりを契機に、ビジネス界全体として、
「”悪いことをしない”、のではなく積極的に”良いことをする”。
そのほうが経済的にもメリットになる。」
そんなことを学習しているようです。
最近では、CSRの徹底度におうじて投資をするSRI(社会的責任投資)なんていう概念もあるようで、
リスク管理の意味だけでなく、ポジティブな意味でも経済的メリットに繋がり始めました。
 
株式会社という制度が登場してから400年が経ちました。
グレてた企業は、思春期を終えて成熟し、今まさに更生しつつあるのかもしれません。
もう100年後には「おれも昔は、悪いことをたくさんやったよ」なんて言ってたりして(笑)
 
正直者がバカを見る世界から、
”バカ正直者”が得をする世界に変わりつつある。
そんなことを感じました。