カンタン化するということ

「インクス流」読みました。
いろいろ見えてきた気がします。


仕事をカンタン化するという事は、難しい仕事をその仕事に習熟してない人、能力的に低い人でも、問題なくできるようにするという事です。つまり、人間の判断力や記憶力を使わなくても良いように、仕事の仕組みを作るという事です。


判断力は仕事に必須ではありません。職人の神業でさえも分解してしまえば、簡単なアルゴリズムの積み重ねにすぎません。アルゴリズム暗黙知から形式知におきかえれば、それをもとに誰でも同じ判断が可能です。名人の料理も詳細なレシピがあれば素人にも作れるのです。


記憶力も仕事に必須ではありません。あいまいな記憶をもとにアルゴリズムを解こうとするから仕事が難しいのです。スーパーの買い物だって、メモの有無で難しさが全然違います。脳を頼ってはいけません。人間の記憶はあいまいなもの、脳はハードディスクではないのです。


仕事をカンタンにするということは、仕事の遂行を、人間の脳という、あいまいで脆弱なシステムから、その他のソリッドなシステムに落としていく作業だと思います。


脳の長所はそのフレキシビリティーにあると思います。連想やあいまい処理こそ、脳の得意な仕事。記憶や判断は、脳の外で処理するようにするのが、カンタン化のコツかと思いました。


このテーマ、もう少し続けます。